“■高齢者の転倒予防・対策
転倒は、単に筋力やバランス能力の低下を原因とするようなものよりも、動脈硬化に象徴されるような、運動・感覚機能を含む身体全体の衰弱を示す総合的な現象ととらえるほうが適切である。身体機能に対する総合的な取り組みがなければ、高齢者の身体機能の衰えに拍車をかける可能性があることが確認されている。
1.転倒しにくくする運動
1)平衡機能訓練
片足立ち訓練(片手支持あるいは支持なし)を3~5秒
四つ這い位でのバランス訓練は訓練自体がもつ転倒の危険性も少なくない
2)起居動作訓練
立ち座りや起き上がりなど安全で効率のよい方法を繰り返し教える。
3)歩行は前ばかりでなく、横・後ろや方向転換も
引きずりの防止:枕や太めの棒などをまたぐ訓練
つま先接地の改善:つまづきやすいので、できるだけ垂直姿勢の良姿勢にし、踵接地を強調する。
方向転換:小さく足を引きづりやすいので、大きく足踏みをするように回らせる。
4)脊柱を含め全身の可動域維持
引きずり防止のためにも足関節背屈ストレッチは重要
股関節の伸展も後方への下肢の保護伸展を行いやすくするために必要
5)動作完了の直前で転倒しやすいので注意
椅子の前や手すりを持つ直前に転倒しやすい
2.骨粗鬆症の予防
1)抗重力位を保持する(最低毎日合計2時間以上)
2)食事指導
カルシウム:老人では1日800㎎を目標(牛乳800ml程度)
3)日光浴
10㎝2の皮膚に対し20分が目安
3.住環境の改善
ベッドや椅子は腰掛けて膝よりも高めにすると立ちやすい
スリッパはさける
電源コードや座布団、新聞紙やビニール袋に注意
望ましい靴の条件
足の指が動かせる程度のゆとり
足の指の関節部分で靴底が曲がる(土踏まずで曲がるものは避ける)
足の甲の部分まで覆っている
踵をしっかり包み込む硬さ
低く、浅いヒール
蹴りだしを補助するように靴底に適度な硬さと弾力性があること”
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