化粧水のつけ心地とおばさん

年を経ておばさんと呼ばれる年齢になって久しい。化粧水も若い頃と違いアンチエイジング効果のある高い化粧水を使うはずだ!そんな声ばかりだ。声につられて玉川高島屋で化粧水を買ったことで変わってしまったことがある。シャネルの売り場の女の子が、お友達と同じ感じで顔がシャム猫のように真っ黒だけど買ったら直してあげるからさ!と述べては親しげだった。実際に買ってみるとそうした親しげだったものたちがいなくなっていた。静かだった。駅前の雑誌のカバーガールの井川遥の大き過ぎる看板だけがはてしなくつづくばかりで、騒がしかった奥さんたちはどこにもいなくなっていた。結婚し自分もおばさんと言われるようになったからなんだなと思い、玉川高島屋で買った化粧水をしばらくは使っていた。50歳になろうとしていた。体の限界点が50歳と目されていたのだと思う。踊り続けて止まらないものが50歳になった日に止まった。じゃあ50の恵一本だよ!という話が強過ぎ、商店街のドラッグストアで50の恵みを買ってしまった。それまで無香料で虫一匹いない徹底した無菌のような花王から一転していた。じゃあ香りを楽しもうという話にはなり、香水を買ってみたのだが。化粧水は、ちふれなら刺激がないのなんのというがちふれだとかブレが出ることがわかった。気を付けなければ死んでしまうと思い、ランコムのとろりとした色の綺麗なものを使っている。
とうきのしずく 定期便

上部へスクロール